EXHIBITIONS

オトリス・グループ「ラディアント」

オトリス・グループ The Radiant(ラディアント) 2012 Courtesy of The Otolith Group and LUX, London.

 ロンドンを拠点とするオトリス・グループは、アンジャリカ・サーガーと、コドヴォ・エシュンにより2002年に設立。ドキュメンタリー素材のモンタージュと架空の物語を対置し、展覧会やキュレーション、レクチャー、映像作品またはその混合を通じて活動するなど、大衆メディアの記録映像を歴史の証左として再検証し、発表してきた。本展では、オトリス・グループによる映像作品《The Radiant(ラディアント)》が上映される。

「放射されるもの」と訳される《The Radiant(ラディアント)》は、2011年3月11日の福島第一原子力発電所事故に関する報道映像やインタビュー、チェルノブイリ原発事故の記録映像など、複数の映像から構成されたエッセイ・フィルムだ。原発が街の発展を約束した過去から、目に見えない放射線の脅威に衰弱した現在、そして不穏な未来まで露わにしていくなど、映像内で時空間が行き来する。

 なお本作品は2012年に制作、同年「ドクメンタ 13」(ドイツ)で公開され、日本では今回が初公開(国内2カ所で同時公開)となる。