EXHIBITIONS

刈谷博展

ひとつの / そして / 無数に遍在する / それ

刈谷博 用既存線描画/毎五粒目任意進路選択一握93粒の景 2016 © KARIYA Hiroshi Courtesy Mizuma Art Gallery

刈谷博 用既存線描画/毎五粒目任意進路選択一握93粒の景 2016 © KARIYA Hiroshi Courtesy Mizuma Art Gallery

 1977年よりニューヨークを拠点に活動し、長年にわたって「経」をテーマにしてきた作家、刈谷博が、ミヅマアートギャラリーでの21年ぶりとなる個展を開催する。

 刈谷は、ニューヨーク PS1でのグループ展への参加や、ペンシルバニア大学付属現代美術館(ICA)での個展、水戸芸術館で開催された蔡國強、柳幸典、田甫律子との4人展「開放系」など、80〜90年代にかけて国内外で活躍してきたが、2000年以降は作品の発表を控え、スタジオに入り毎日制作を続けてきた。

 本展では、一握りの種子(豆粒)に「the now is」という3つの単語を毎日書き込んでいく《種子経》を公開。84年から制作を開始し、途中で何度か中断しながらも、刈谷自身の経が刻んだおよそ25年分の種子で、「今」とは「在」ること、輪廻転生がその内で続いていることを体現する。