EXHIBITIONS

至上の印象派展 ビュールレ・コレクション

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》 部分 1880年 © Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich(Switzerland) Photo by SIK-ISEA, Zurich(J.-P. Kuhn)

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》 1880年 © Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich(Switzerland) Photo by SIK-ISEA, Zurich(J.-P. Kuhn)

ポール・セザンヌ 《赤いチョッキの少年》 1888-90年 © Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich(Switzerland) Photo by SIK-ISEA, Zurich(J.-P. Kuhn)

クロード・モネ 《睡蓮の池、緑の反映》 1920-26年 © Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich(Switzerland) Photo by SIK-ISEA, Zurich(J.-P. Kuhn)

カミーユ・ピサロ 《ルーヴシエンヌの雪道》 1870年頃 © Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich(Switzerland) Photo by SIK-ISEA, Zurich(J.-P. Kuhn)

エドガー・ドガ 《リュドヴィック・ルピック伯爵とその娘たち》 1871年頃 © Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich(Switzerland) Photo by SIK-ISEA, Zurich(J.-P. Kuhn)

 出品作64点のうちおよそ半数が日本初公開となるドイツ生まれのスイスの実業家、エミール・ゲオルク・ビュールレの印象派コレクションが一堂に集まる。

 第一次・第二次世界大戦の体験を経て、実業家として成功し富を築いたビュールレ。心の拠り所として美術作品を収集するようになり、チューリヒの邸宅の別棟にコレクションを飾った。ビュールレの死後、別棟は美術館として一般公開されたが、スイス国外にコレクションがまとまって公開されたのは過去に数回のみ。そして、2008年に世界的に報じられた4点の絵画盗難事件以来(その後、4点の作品は無事戻された)、一般公開が規制され、20年にはチューリヒ美術館に全コレクションが移管される。

 ビュールレのコレクターとしての全体像を展観する最後の機会となる本展は、ドラクロワ、ドガ、マネ、ルノワール、ファン・ゴッホ、ゴーギャン、モネ、セザンヌ、マティス、ピカソら豪華な作家陣が競演。とりわけ、印象派、ポスト印象派の傑作を揃え、絵画史上最も有名な少女像といわれるルノワールの《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》と、印象派の中でも人気の高いセザンヌの《赤いチョッキの少年》なども展示される。