EXHIBITIONS

MOTコレクション

歩く、赴く、移動する 1923→2020/特集展示 横尾忠則―水のように/生誕100年 サム・フランシス

2023.12.02 - 2024.03.10

鹿子木孟郎 震災スケッチ(避難民と焼野) 1923

横尾忠則 葬列 II 1969

サム・フランシス (左から)《無題(SFP85-110)》《無題(SFP85-95)》《無題(SFP85-109)》1985 寄託(アサヒグループジャパン株式会社所蔵)MOT コレクション展示風景 Photo: Masaru Yanagiba

 東京都現代美術館で「MOTコレクション 歩く、赴く、移動する 1923→2020」と「特集展示 横尾忠則―水のように」「生誕100年 サム・フランシス」が開催されている。

 東京都現代美術館では、戦後美術を中心に近代から現代にいたる約5700点の作品を収蔵。「MOTコレクション」展では、会期ごとに様々な切り口から収蔵作品を展示し、現代美術の持つ多様な魅力の発信に努めている。1階では、「歩く、赴く、移動する 1923→2020」と題し、1923年の関東大震災直後に上京した鹿子木孟郎が被災地を歩き描いたスケッチから、2020年、移動の自由が制限されていたコロナ禍における同館での個展の際に制作されたオラファー・エリアソン作品まで、「歩く/赴く/移動する」をキーワードに多彩な作品を紹介する。

 藤牧義夫の傑作《隅田川両岸画巻》(1934)を展示するほか、「MOTサテライト」を機に制作されたクサナギシンペイ、光島貴之、ワタリドリ計画(麻生知子、武内明子)の新収蔵作品などもあせて展覧。様々な時代や国に跨る作家たちに歩みを重ねることで、世界や社会への視座を高める機会を提示する展示となっている。

 3階では「特集展示 横尾忠則―水のように」と題し、21年の同館での個展を機に収蔵された作品を中心に紹介する。60年代から近作まで、その変化に富んだ数々の作品に表れた「水」の表現に注目することで、新たな魅力を探る。あわせて、横尾とゆかりの深い作家の作品も展示している。また、今年生誕100年を迎えたサム・フランシスの大きな絵画のシリーズも鑑賞することができる。

 出品作家は、石川直樹、桂ゆき、鹿子木孟郎、クサナギシンペイ、久保田成子、栗田宏一、中野淳、中村宏、尾藤豊、福田尚代、藤牧義夫、松本竣介、光島貴之、柳瀬正夢、横尾忠則、ワタリドリ計画(麻生知子、武内明子)、アンディ・ウォーホル、オラファー・エリアソン、サンドロ・キア、ジェニファー・バートレット、 サム・フランシス、リチャード・ロングほか。