EXHIBITIONS

江波戸陽子展 / 地上は思い出

江波戸陽子 わに 2023

 ギャラリー石榴で、企画展「江波戸陽子展 / 地上は思い出 - Yoko Ebato Exhibition / Nostalgia for the Present」が開催される。

 江波戸陽子は1988年東京生まれ。2013年多摩美術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻を修了した。おもな受賞は、IndependentTokyo2022 審査員特別賞受賞、第1回FEI PURO ART AWARDスタンダード部門入選など。江波戸は「あらゆるものは等しく過ぎ去る」ということをテーマに過去と現在の関わりをドローイングで表現している。

 江波戸の作品は和紙にカーボンで転写され、版画と肉筆の中間にあるような線や、余白でみせる独特の「間あい」、物の存在に寄りそう繊細な色づかいが特徴的と言える。どこかはかなげで、どこか懐かしい空気を漂わせる。「私たちをとり囲むカタチあるあらゆるものは、やがて遺品になり、遺跡になり、命あるものも生前の姿となる」という江波戸の、「現在への郷愁」の感覚にみたされた約30点の作品を紹介する。