EXHIBITIONS

中島崇

日々の機微

2017.12.15 - 2018.01.28

中島崇 © Takashi NAKAJIMA

中島崇 © Takashi NAKAJIMA

 中島崇は1972年東京都生まれ。1994年に桑沢デザイン研究所写真研究科卒業、2001年にベルリンに拠点を移し、現在は東京都在住。身の回りにある素材を大胆に空間に展開させ、プリミティブな喜びを誘発する表現を多く行ってきた。

 配置された空間のなかで人と人とが出会い語らうことで新たな思考を発見し、鑑賞者も作品の一部となり、作品もまた鑑賞者の一部となるインスタレーション作品の発表を続けている。

 本展に際して中島は、次のように述べている。

「幼少期より過敏な心と体を持つ私は、人の顔色を見つつも、開き直る事で自由気ままに生きてきました。 それは過敏な自分を守ると同時に、自分と他人、個人と公共という関係性に着目するきっかけになり、自己の内面や特質を表現する美術制作の基盤となったように思います。
人、もの、こと、場の無限の関係性は日々目の前にあって全ては捉えきれないまま変容していきます。その変容の様を、ストレッチフィルムという素材で、表現できないかと考えています。
ストレッチフィルムが持つ透過性、表面の滑らかな質感とそこに反射する光。非常に薄いにも関わらず伸縮性がありかなり強靭でもある、日用品として大量生産される身近な素材。私は、ストレッチフィルムによる表現を通して、私達が日々感じるわずかな『引っかかり』をちょっとだけ拡大させてみたいと考えています。」(中島崇)