EXHIBITIONS
開館120周年記念特別展覧会
海北友松
60代から画壇に名乗りを上げた遅咲きの絵師、海北友松(かいほう・ゆうしょう)は、狩野永徳や長谷川等伯と並び称される桃山画壇の巨匠だ。本展は、近年までベールに包まれていた友松の画業を示す貴重な初期作や新発見・初公開の作品、晩年の代表作をはじめ、幅広い交流を物語る書状や文書類なども紹介。83年にわたる友松の生涯を振り返る、大回顧展となる。
戦国時代に勢力を持った戦国大名、浅井家の重臣であり、「家中第一の剛の者」とうたわれるほどに有能な武士のもと、天文2(1533)年、滋賀県に生まれた友松。その父が戦死した後は禅門に入り、京都の東福寺で修行を行うが、織田信長に主家や兄たちを滅ぼされたことをきっかけに、和尚の勧めを受け還俗。狩野派の門を叩き、画の道に進んだと伝えられている。
友松を象徴するモチーフのひとつに、龍がある。鋭い筆遣いが駆使された気迫ある龍の水墨画は、日本はおろか隣国の朝鮮でも高い評判を呼び、作例も多い。本展では、障壁画や屏風絵、掛幅画など、龍図のみを展示するスペースが設けられる。加えて、最晩年期の友松の主な活躍の場となった京都の妙心寺に残る、漢画の手法が駆使された華やかな金碧画三双も一室に集結。龍図や金碧画の魅力と迫力を堪能できる。
また今回、友松の最晩年期の最高傑作との呼び声の高い水墨画《月下渓流図屏風》が、60年ぶりに日本公開となる。気迫溢れる画風から、しだいに詩情豊かで静謐な画風へ、豊かな表現の変遷も見どころだ。
戦国時代に勢力を持った戦国大名、浅井家の重臣であり、「家中第一の剛の者」とうたわれるほどに有能な武士のもと、天文2(1533)年、滋賀県に生まれた友松。その父が戦死した後は禅門に入り、京都の東福寺で修行を行うが、織田信長に主家や兄たちを滅ぼされたことをきっかけに、和尚の勧めを受け還俗。狩野派の門を叩き、画の道に進んだと伝えられている。
友松を象徴するモチーフのひとつに、龍がある。鋭い筆遣いが駆使された気迫ある龍の水墨画は、日本はおろか隣国の朝鮮でも高い評判を呼び、作例も多い。本展では、障壁画や屏風絵、掛幅画など、龍図のみを展示するスペースが設けられる。加えて、最晩年期の友松の主な活躍の場となった京都の妙心寺に残る、漢画の手法が駆使された華やかな金碧画三双も一室に集結。龍図や金碧画の魅力と迫力を堪能できる。
また今回、友松の最晩年期の最高傑作との呼び声の高い水墨画《月下渓流図屏風》が、60年ぶりに日本公開となる。気迫溢れる画風から、しだいに詩情豊かで静謐な画風へ、豊かな表現の変遷も見どころだ。

