EXHIBITIONS
小野田實
日本を代表する前衛美術グループのひとつとして知られる具体美術協会に参加した小野田實の個展が開催される。
小野田は1937年、旧満州生まれ。第二次大戦前に姫路市に移住し、同地を拠点に活動。画家、絵本作家の元永定正の紹介により65年に具体美術協会に加わる。
60年代の小野田の絵画は色とサイズの異なる無数のマルで構成され、胡粉とボンドを混ぜ合わせたペーストを下地として支持体に盛ることで、有機的な起伏の画面を形成。高度成長期には真空管などの工業部品が機械的に大量生産されるさまを客体化するため、マルで画面を覆い尽くし、自身の作品を「繁殖絵画」と名づけた。その後、小野田の絵画は更に抽象化し、70年代に入るとマルは正方形のキャンバスの中央に置かれた真円に集約される。形態をシンプルで普遍的な円に絞ることで想像力や偶然の介入を防ぎ、観念的な要素を画面から排除するかのよう思わせる。
タカ・イシイギャラリーでの初個展となる本展では、60年代の初期作品から90年代後半の晩年の作品まで、小野田の50年におよぶ創作活動を俯瞰。計11点のペインティング作品を展示する。
小野田は1937年、旧満州生まれ。第二次大戦前に姫路市に移住し、同地を拠点に活動。画家、絵本作家の元永定正の紹介により65年に具体美術協会に加わる。
60年代の小野田の絵画は色とサイズの異なる無数のマルで構成され、胡粉とボンドを混ぜ合わせたペーストを下地として支持体に盛ることで、有機的な起伏の画面を形成。高度成長期には真空管などの工業部品が機械的に大量生産されるさまを客体化するため、マルで画面を覆い尽くし、自身の作品を「繁殖絵画」と名づけた。その後、小野田の絵画は更に抽象化し、70年代に入るとマルは正方形のキャンバスの中央に置かれた真円に集約される。形態をシンプルで普遍的な円に絞ることで想像力や偶然の介入を防ぎ、観念的な要素を画面から排除するかのよう思わせる。
タカ・イシイギャラリーでの初個展となる本展では、60年代の初期作品から90年代後半の晩年の作品まで、小野田の50年におよぶ創作活動を俯瞰。計11点のペインティング作品を展示する。


