LANDSCAPE：detour for White Base

　東京芸術大学の芸術祭を舞台に、実験的な合同発表展「White Base」を重ねるアーティストのグループをフィーチャー。1988年から94年に生まれた6名の若い作家によって、ランドスケープが描かれる。

　川田龍は西洋絵画を表層的に切り取り、再構成し更新することに主眼を置き、多田恋一朗は妄想と現実のシームレス化をテーマに、絵画を中心としたインスタレーションを発表。都築拓磨は自身の世界に備わる聖性を二次元テクニックで可視化し、野口哲志は自らのリアリティを探るように具象と抽象を行き来する。布施琳太郎は唯一映像科に在籍し、素材や手法、次元を横断した制作をし、村松大毅は支持体の特に木枠への意識を集中し、変容・拡張している。

　それぞれ制作のベクトルや手法の違いがあるアーティストが「LANDSCAPE（風景画）」という同一でシンプルなテーマに取り組む。