EXHIBITIONS

なまの記号たち -ポートレイトの現在形-

小金井アートスポット シャトー2F
2017.11.11 - 12.03

「なまの記号たち -ポートレイトの現在形-」 メインイメージ

「なまの記号たち -ポートレイトの現在形-」 メインイメージ

小沢裕子 BLUE WAVES 2016

倉田悟 祝呪/Celebration and Curse 2017

 1980年~90年代生まれの若手から新人までを迎え、日本におけるアートの記号的感性について提示するグループ展が小金井シャトーで開催される。2017年10月にウィーンでの文化庁新進芸術家海外研修から帰国した美術家・村山悟郎の企画のもと、小沢裕子、神馬啓佑、奥田栄希、笹岡由梨子、倉田悟、多田恋一朗、根本祐杜らの作家が参加する。

 本展は記号の氾濫する現代日本において、前-解釈的な記号性を芸術制作に見てとろうと試み、そのような記号的な感触を伴いながらも意味解釈に収束しない作品に着目。日本特有の、メディウムを軸とした記号に関して奔放な空間のなかで、それは記号論的な構成を与えて意味解釈を問うような西洋的な記号の理論実践とは一線を画すものとなる。美術的なメディウムと「なまの記号」とを、見事に融和させて制作する作家を見出すことを企図。「なまの記号」がメディウムをともなった記号制作から生み出される現場に立ち会いたい。

 また、人間にとってもっとも強いパターン認識の一つである「顔」を据えることをサブテーマとする本展。人物像という美術史において通時的なジャンルを経由することで、「私たちの時代のポートレートとは?」という問いを、広く想像できるよう構想する。