「ねこのほそ道」展

　豊田市美術館で「ねこのほそ道」展が開催される。

　長い時間をかけて人と暮らすようになり、人間が自然を離れて都市を形成しても家や町のどこかにいる動物・ねこ。それでいて、決して飼いならされることなく、野生を保ったまま人間と共存するこの生き物は、人工的な環境のなかにおける小さな自然と言えるだろう。

　本展では、隙間や内と外を自在に行き来する逸脱可能性として、また言葉の秩序から逃れる不可思議な存在として、自由、野生、ユーモア、ナンセンスに満ちた、「ねこのような現代美術」を紹介する。

　参加アーティストは、泉太郎、大田黒衣美、落合多武、岸本清子、佐々木健、五月女哲平、中山英之＋砂山太一。

　なお、新収蔵作品を含む約70点を展示するコレクション展「小さきもの－宇宙／猫」も同時開催されている。あわせて鑑賞すれば、小さきもののもつ力や自由について、いっそう想像を膨らませることができるだろう。