片岡純也＋岩竹理恵「振動する輪郭」

　CLEAR GALLERY TOKYOは、片岡純也＋岩竹理恵による個展「振動する輪郭」を開催する。

　片岡純也＋岩竹理恵は、2013年パリでのレジデンスを機にアーティストユニットとして活動を開始。キネティック作品と平面作品を組み合わせた空間構成が特徴的で、素材や図案の出会いに物語を生み個々の作品の題材がゆるやかに響きあう手法を用いる。

　片岡は、電球やセロテープなどの日用品や拾った木々などに、回転・遠心力、重力などのごくシンプルな動きを与えたキネティック作品を制作。いっぽう岩竹は、古い医学書や使用済みの切手や切符、滞在先で撮った写真など様々なイメージの断片を再構築して、コラージュや写真、版画、近年は絵画の手法で作品を制作している。

　2人はそれぞれの作品として創作し発表しているが、ユニットによるインスタレーションでは、片岡の作品のフィジカルな動きや動作音が、多層的にイメージが連なる岩竹の作品と鑑賞者のあいだを行き来するように反復し、互いの作品が呼応し、ときには連動しながらユーモラスな空間を形成していく。そして日常の一場面から、細やかな観察眼（俯瞰的にかつミクロな視点）により抽出された事象は、作家の想像力によって、新たな関係性を携えた作品へと変容する。

　本展では、2人がこれまでに発表した作品と、新作をあわせて展示する。