EXHIBITIONS

石井亨、小池一馬「小石景展」

2022.11.19 - 12.21
 京都の⾋居は、⼩池⼀⾺と⽯井亨による2⼈展「⼩⽯景」を開催。本展では、⼩池の⿊いセラミック彫刻と⽯井の糸目友禅染絵画を、⾋居の空間に配し、本展でしか⾒ることのできない「景」を創造する。

 ⼩池は1980年神奈川県⽣まれ。画家・彫刻家として現在、⼤阪を拠点に活動。「架空の古代遺物」をテーマに、偶像、ツボ、⼤型ネコ類、植物、パイナップルなどをモチーフとしたセラミック彫刻、ペインティング、ドローイングを制作してきた。「異なる要素が調和しながら共存した状態」や「モノの⽤途や意味が変化する過程」へ関⼼を持ち、様々な場所と時代に由来するイメージを取り混ぜてつくられる作品は、独特の浮遊感をまとっている。

 ⽯井は1981年静岡県⽣まれ。「現代における⽇本伝統⼯芸の再解釈と現代美術の批評性」をテーマに、伝統的な染⾊⼯芸の⾰新を試み続けている。⽇常の視点から⽇本社会をコミカル、かつ⾵刺的に描いた「サラリーマン」シリーズや、 現代都市の象徴である都市のネオンを主題にした「都市夜景」シリーズなど、変容し続ける⽇本社会を現代の浮世絵としてユーモラスに表現した作品で知られる。

 ふたりの作品は、過去のイメージと現代の感覚が常に同居しており、どこかで⾒たことがありそうでないユニークさを持つ。本展で⼩池は、⿊いセラミックのみに焦点を絞り出品。いっぽう⽯井は、江⼾時代の⽷⽬友禅技法で令和の東京の光を染め上げた作品《令和の浮世絵:東京の⾵景》を発表する。