EXHIBITIONS
WAKU「Afterimage」
Gallery COMMONでは、Wakuの個展「Afterimage」が開催されている。
Wakuは1996年東京都生まれ。ネオンライトの探求を中心に活動するアーティスト。仏教寺院の家系に生まれ、幼少期にロウソクを灯して祈りを捧げたことや、寺の本堂で金色に輝く仏陀が「光の原体験」を形成する、そんな自然と光の要素に惹かれ、空間をつくり出す道筋を見出した。
2017年、国内有数の工場島田ネオンにて職人としての修行を開始。やがてニューヨークへ渡米し、ナムジュン・パイクの作品も手がけた著名なネオン職人テイビット・アブロンに師事。アーティストでありながら職人でもあるWakuは、ネオンを動かす物理的なハードウェア(ガラス、電気、アルゴンガスなど)との密接な関係を出発点に、「ネオンの光を自由にする」ことで新しい意味を生み出す試みを柔軟に展開している。
本展では、ネオンの光を探求し続けるWakuの新たな方向性を示す新作を展示する。
ネオンは文化的に看板と結びつけられることが多い素材だが、Wakuの作品ではそれ自体が最終形態として扱われる。また「形に一定の意味があることへの違和感」を契機として、ネオンの要素としての「光」そのものに焦点を当てるために、抽象的な形態のネオン作品を制作してきたWakuだが、本展「Afterimage」におけるモチーフはこれまでとは異なり、アイコニックで即物的な消費社会的記号となっている。
制作当初、Wakuは誰もが知るような消費社会的記号を、従来の手法を用いて抽象的なかたちに圧縮し、光に焦点を絞るためのモチーフに変換しようと試みた。しかし、制作を進めるなかでそれらのモチーフが判読不能になってなお、認識可能なままであるということに直面した。完全な抽象化が困難であることを判断したWakuは、消費社会における認知活動や「堅牢なサイン」というモチーフへと展開。「堅牢なサイン」とは、本展の作品群でそのモチーフとされているアイコニックな消費社会的記号のように、崩れがたく強固な記号のことを指す。
そうした記号は、線の太さや角度、色といった複合的で微細な要素によって鑑賞者の潜在的な意識の深くに、まるで焼き印のようにそのかたちを印象付けるよう設計されているために、忘れがたく壊しがたいものとなる。その結果、私たちはこれらの記号が大きく変化しているにもかかわらず、それを認識することができる。
Wakuは1996年東京都生まれ。ネオンライトの探求を中心に活動するアーティスト。仏教寺院の家系に生まれ、幼少期にロウソクを灯して祈りを捧げたことや、寺の本堂で金色に輝く仏陀が「光の原体験」を形成する、そんな自然と光の要素に惹かれ、空間をつくり出す道筋を見出した。
2017年、国内有数の工場島田ネオンにて職人としての修行を開始。やがてニューヨークへ渡米し、ナムジュン・パイクの作品も手がけた著名なネオン職人テイビット・アブロンに師事。アーティストでありながら職人でもあるWakuは、ネオンを動かす物理的なハードウェア(ガラス、電気、アルゴンガスなど)との密接な関係を出発点に、「ネオンの光を自由にする」ことで新しい意味を生み出す試みを柔軟に展開している。
本展では、ネオンの光を探求し続けるWakuの新たな方向性を示す新作を展示する。
ネオンは文化的に看板と結びつけられることが多い素材だが、Wakuの作品ではそれ自体が最終形態として扱われる。また「形に一定の意味があることへの違和感」を契機として、ネオンの要素としての「光」そのものに焦点を当てるために、抽象的な形態のネオン作品を制作してきたWakuだが、本展「Afterimage」におけるモチーフはこれまでとは異なり、アイコニックで即物的な消費社会的記号となっている。
制作当初、Wakuは誰もが知るような消費社会的記号を、従来の手法を用いて抽象的なかたちに圧縮し、光に焦点を絞るためのモチーフに変換しようと試みた。しかし、制作を進めるなかでそれらのモチーフが判読不能になってなお、認識可能なままであるということに直面した。完全な抽象化が困難であることを判断したWakuは、消費社会における認知活動や「堅牢なサイン」というモチーフへと展開。「堅牢なサイン」とは、本展の作品群でそのモチーフとされているアイコニックな消費社会的記号のように、崩れがたく強固な記号のことを指す。
そうした記号は、線の太さや角度、色といった複合的で微細な要素によって鑑賞者の潜在的な意識の深くに、まるで焼き印のようにそのかたちを印象付けるよう設計されているために、忘れがたく壊しがたいものとなる。その結果、私たちはこれらの記号が大きく変化しているにもかかわらず、それを認識することができる。