EXHIBITIONS

版画×写真 1839-1900

オノレ・ドーミエ 写真術を芸術の高みにまでひきあげるナダール 1862 国立西洋美術館蔵

ギュスターヴ・ル・グレイ 海景 1856-59 東京都写真美術館蔵

デイヴィッド・ロバーツ バールベック 1842-49 町田市立国際版画美術館蔵

マクシム・デュ・カン シリア、ジュピター神殿 バールベック 1852 東京都写真美術館蔵

 町田市立国際版画美術館が企画展「版画×写真 1839-1900展」を開催。ヨーロッパを中心に、版画と写真に加え、カメラや撮影機材をはじめとする関連資料180点を紹介している。

 世界を大きく変えた写真の発明。しかし初期の写真は、大量印刷ができず撮影に長い時間を要すなど技術的に不十分な点が多く、版画によって支えられたという歴史があり、写真と版画は補いあう関係でもあった。やがて写真が技術的にめざましく発展していくなかで、両者は競いあい様々な表現を生み出していくことになる。

 本展は世界初の写真術であるダゲレオタイプが公表された1839年を起点に、写真の技術が向上し印刷技術として実用化されていく19世紀末まで、版画と写真が支えあい競いあった関係を探る。

 出展作家は、オノレ・ドーミエ、、アンリ・トゥールーズ=ロートレック、ノエル・ペマル・ルルブール、ギュスターヴ・ル・グレイ、エドゥアール・マネ、デイヴィッド・ロバーツ、マクシム・デュ・カン、シャルル・マルヴィルほか。