EXHIBITIONS
大寺史紗「余熱」
SYP GALLERYでは、大寺史紗の個展「余熱」が開催されている。
大寺は1993年生まれ。2016年武蔵野美術大学造形学部日本画学科卒業、18年同大学院造形研究科修士課程美術専攻日本画コース修了。墨を用い、線描や隈取りといった日本画の伝統的な技法で人体を描いている。丹念に幾度となく薄墨を重ねることにより、モノクロームの色相がいっそう豊かに柔らかく描き出された作品は、肌の質感や湿度を感じさせる。
本展では、作者自身が経験したことや過去の記憶をもとに制作された作品を展示。装飾的な要素が取り除かれ、煙のように揺らめき消え入りそうに見える体や、接写したように拡大された体の部位によって画面は構成され、それらの作品は、以前の作品に比べて遥かに高い抽象性を帯びている。断片的に描かれた、記憶の生み落とした体の数々が、息を潜めて静かに並び、詩を紡ぐように小さな声で語りかけてくる。
また会場では音楽家、君島大空により個展のために書き下ろされた楽曲が流れている。この楽曲は大寺が制作をする際の物音や生活音をベースに作曲されており、音は命を刻むように鳴り、白ばむ記憶や移りゆく景色を感じさせる。
大寺は1993年生まれ。2016年武蔵野美術大学造形学部日本画学科卒業、18年同大学院造形研究科修士課程美術専攻日本画コース修了。墨を用い、線描や隈取りといった日本画の伝統的な技法で人体を描いている。丹念に幾度となく薄墨を重ねることにより、モノクロームの色相がいっそう豊かに柔らかく描き出された作品は、肌の質感や湿度を感じさせる。
本展では、作者自身が経験したことや過去の記憶をもとに制作された作品を展示。装飾的な要素が取り除かれ、煙のように揺らめき消え入りそうに見える体や、接写したように拡大された体の部位によって画面は構成され、それらの作品は、以前の作品に比べて遥かに高い抽象性を帯びている。断片的に描かれた、記憶の生み落とした体の数々が、息を潜めて静かに並び、詩を紡ぐように小さな声で語りかけてくる。
また会場では音楽家、君島大空により個展のために書き下ろされた楽曲が流れている。この楽曲は大寺が制作をする際の物音や生活音をベースに作曲されており、音は命を刻むように鳴り、白ばむ記憶や移りゆく景色を感じさせる。