EXHIBITIONS

神山明展

遠い街のこと

神山明 時間の愛し方-神話 1994

神山明 時間の愛し方-神話 1994

 1953年東京都に生まれた神山明は、東京藝術大学大学院修了後、国内外の展覧会で発表を続けてきた。詩情を感じさせる静かな作品は独特の存在感を示し、日本を代表する彫刻家の一人として活躍。2012年には自身の企画編集による作品集『AKIRA KAMIYAMA WORKS 1984-2012』を刊行し、次の個展の構想を練りながら制作を続けていたが、同年59歳で逝去した。

 神山は、主に杉材にオイルステインを施し、小屋や塔、階段などを組み合わせ、建築模型のような精巧な作品を発表してきた。生前最後の展示となった2010年のユマニテの個展では、一切着色のない真っ白で無垢な紙で作られた人体を思わせる立体作品を公開。地にしっかりと足の着いた堂々とゆるぎない印象を与えながらも、反面何も描かれない表面は、現代人が抱える不確実な感情を伝える。

 本展は、90年代に発表された小作品を中心に展示する。