EXHIBITIONS
杉本博司「OPERA HOUSE」
杉本博司の個展「OPERA HOUSE」がギャラリー小柳で開催。国内では初公開となる「オペラ劇場」シリーズを一堂に展示する。
「オペラ劇場」は、ヨーロッパにある築数百年のオペラ劇場を、杉本が1970年代より制作を続けている写真シリーズ「劇場」と同じ手法で撮影した作品群であり、「劇場」の流れを汲むもの。のちに制作される「廃墟劇場」とあわせて、劇場の歴史的な変遷を見せる。
撮影は舞台上にスクリーンを設置し、名作と言われる古典映画を上映した状態で行われた。カメラの露光時間を各映画の上映時間に設定し、スクリーンへ照射される数十万枚もの映画フィルムのコマを1枚の写真フィルムに収めることでスクリーンは白く光る矩形となり、その光によってオペラ劇場内部の装飾が浮かび上がってくる。今回の「オペラ劇場」は「劇場」と同様に映画1本分の時間を1枚の写真に収めたシリーズだが、以前の「劇場」では映画館を横構図で撮影したのに対し、その建築的な構造から「オペラ劇場」は縦構図で撮影され、スクリーンのある舞台側だけでなく、スクリーンからの光によって照らされた客席側も作品化されている。
イタリアの古典的なオペラ劇場を巡った杉本の旅は、フランスへと続く。2018年、ヴェルサイユ宮殿の小トリアノンで行われた個展「SUGIMOTO VERSAILLES」では、演劇を愛したマリー・アントワネットが自身のためにつくった壮麗な小劇場を撮影し、新作として発表。また翌年には、杉本がパリ・オペラ座のために手がけた「At the Hawk’s Well/鷹の井戸」が上演されたガルニエ宮オペラ座を、舞台上につくり出された能舞台も含めて撮影した。
今回のギャラリー小柳の個展では、イタリアとフランスで撮影された「オペラ劇場」を鑑賞できる。「オペラ劇場」で投映された映画は、杉本が劇場にあわせて自ら選んでおり、撮影後にストーリーを要約したテキストも公開する。
「オペラ劇場」は、ヨーロッパにある築数百年のオペラ劇場を、杉本が1970年代より制作を続けている写真シリーズ「劇場」と同じ手法で撮影した作品群であり、「劇場」の流れを汲むもの。のちに制作される「廃墟劇場」とあわせて、劇場の歴史的な変遷を見せる。
撮影は舞台上にスクリーンを設置し、名作と言われる古典映画を上映した状態で行われた。カメラの露光時間を各映画の上映時間に設定し、スクリーンへ照射される数十万枚もの映画フィルムのコマを1枚の写真フィルムに収めることでスクリーンは白く光る矩形となり、その光によってオペラ劇場内部の装飾が浮かび上がってくる。今回の「オペラ劇場」は「劇場」と同様に映画1本分の時間を1枚の写真に収めたシリーズだが、以前の「劇場」では映画館を横構図で撮影したのに対し、その建築的な構造から「オペラ劇場」は縦構図で撮影され、スクリーンのある舞台側だけでなく、スクリーンからの光によって照らされた客席側も作品化されている。
イタリアの古典的なオペラ劇場を巡った杉本の旅は、フランスへと続く。2018年、ヴェルサイユ宮殿の小トリアノンで行われた個展「SUGIMOTO VERSAILLES」では、演劇を愛したマリー・アントワネットが自身のためにつくった壮麗な小劇場を撮影し、新作として発表。また翌年には、杉本がパリ・オペラ座のために手がけた「At the Hawk’s Well/鷹の井戸」が上演されたガルニエ宮オペラ座を、舞台上につくり出された能舞台も含めて撮影した。
今回のギャラリー小柳の個展では、イタリアとフランスで撮影された「オペラ劇場」を鑑賞できる。「オペラ劇場」で投映された映画は、杉本が劇場にあわせて自ら選んでおり、撮影後にストーリーを要約したテキストも公開する。