EXHIBITIONS
エリック・ロプレスティ「Center-Surround」
KOKI ARTSは、エリック・ロプレスティの映像と絵画による展示「Center-Surround」を開催中。本展は、Malin Galleryの協力によって企画され、ニューヨーク・カーネギー財団の助成金を得ている。
ロプレスティは1971年生まれ。93年にロチェスター大学(認知科学)を卒業、2002年にメリーランド芸術大学(MFA)を修了し、現在はブルックリンで制作を行っている。
本展では、2時間のマルチチャンネル・ビデオ・インスタレーション《Center-Surround》を展示。この映像作品では、歴史上の2427回(*)の核爆発が、合気道の受け身と組み合わさって数えられる。
ロプレスティは2つの質問、「核兵器の脅威が実在する中、個人としてはどのように生きれるか」、「恐ろしい力によって市民を脅かすと同時に、75年以上もの世界的抗議に関わらずこれらの装置が存続し続けることを考慮すると、個人としては何ができるか」という問いを提示するために《Center-Surround》を制作した。マンハッタン計画の一部であったハンフォード・サイト近くの出身であるロプレスティは、核問題との関係を自らの問題であると感じているという。
作中には合気道が登場するが、ロプレスティ自らもニューヨーク合気会で稽古をしている。作家は「親密であり、尚且つ通常の恐怖感情を超える表現をしたかったので、多種多様な合気道家を集め、歴史上全ての核爆発に対して合気道の投げ技と受け身を実演しました」と語っている。
また本展では映像作品《Center-Surround》に加えて、「Rock and Tapes」シリーズから紙作品3点を展示している。
「Rocks and Tapes」のペインティングにおいても、環境保護というテーマを思い起こさせることにより、ロプレスティの災厄と統制についての探究が継続している。これらの紙作品はカリフォルニアの砂漠で起きる落石のイメージに基づいており、それを《Center-Surround》のカラースライドと関連するトロンプ・ルイユのテープ跡で重ね合わせている。多くの人にとって世界が崩れゆくように感じるなかで、人間がつくり出したものと自然との進化する関係性を示唆している。
*──2022年8月現在、世界では累計2427回の核爆発が起き、この数はロプレスティ本人が核歴史学者のAlex Wellersteinと共同で調査した。
ロプレスティは1971年生まれ。93年にロチェスター大学(認知科学)を卒業、2002年にメリーランド芸術大学(MFA)を修了し、現在はブルックリンで制作を行っている。
本展では、2時間のマルチチャンネル・ビデオ・インスタレーション《Center-Surround》を展示。この映像作品では、歴史上の2427回(*)の核爆発が、合気道の受け身と組み合わさって数えられる。
ロプレスティは2つの質問、「核兵器の脅威が実在する中、個人としてはどのように生きれるか」、「恐ろしい力によって市民を脅かすと同時に、75年以上もの世界的抗議に関わらずこれらの装置が存続し続けることを考慮すると、個人としては何ができるか」という問いを提示するために《Center-Surround》を制作した。マンハッタン計画の一部であったハンフォード・サイト近くの出身であるロプレスティは、核問題との関係を自らの問題であると感じているという。
作中には合気道が登場するが、ロプレスティ自らもニューヨーク合気会で稽古をしている。作家は「親密であり、尚且つ通常の恐怖感情を超える表現をしたかったので、多種多様な合気道家を集め、歴史上全ての核爆発に対して合気道の投げ技と受け身を実演しました」と語っている。
また本展では映像作品《Center-Surround》に加えて、「Rock and Tapes」シリーズから紙作品3点を展示している。
「Rocks and Tapes」のペインティングにおいても、環境保護というテーマを思い起こさせることにより、ロプレスティの災厄と統制についての探究が継続している。これらの紙作品はカリフォルニアの砂漠で起きる落石のイメージに基づいており、それを《Center-Surround》のカラースライドと関連するトロンプ・ルイユのテープ跡で重ね合わせている。多くの人にとって世界が崩れゆくように感じるなかで、人間がつくり出したものと自然との進化する関係性を示唆している。
*──2022年8月現在、世界では累計2427回の核爆発が起き、この数はロプレスティ本人が核歴史学者のAlex Wellersteinと共同で調査した。

