EXHIBITIONS

Hullabaloo

JPSギャラリー東京
2022.07.30 - 08.30

キービジュアル

 JPSギャラリーではグループ展「Hullabaloo」を開催。喧騒、賑わいを意味するタイトルを冠し、新進アーティストを紹介する。参加作家は、Florine Imo、Isabelle McCormick、Krzysztof Strzelecki、Lokz Phoenixの4名。

 本展は、私たちが生きるこの時代の芸術的な特徴を、⼈体に関する様々な表現を通して楽しんでもらおうと企画されたもの。この展覧会に招いた4名は、⼈体を観察し表現を展開するアーティストたちだ。

  Florine Imoはオーストリアを拠点に活動するアーティストで、ウィーンの美術アカデミーで学んでいる。主にソフトパステル、アクリル、油絵具を使⽤し、キャンバスから紙まで幅広い作品を制作。⾃⾝の⼀部だというその絵画は、⼈⽣の様々なシナリオを演じる役者である⼈物を中⼼に展開され、陶酔的なパーティーシーンや遊び⼼のあるステレオタイプな女性像、⾒る⼈が偶然に割り込んでくる秘密の会議などのあいだで揺れ動いている。

 Isabelle McCormickは、ミネソタ州セントポール出⾝の画家。複雑な⻄洋の正典におけるヴィーナス像の中⼼性と、ソーシャルメディアの画⾯におけるその永続的な影響に触発され、⾃⼰監視と「Venus Pudica(恥じらいのヴィーナス)」の伝統に絡む女性原型との関係について考察してきた。自身の生きる「la bella figura(美しい女性)」のプレッシャーが蔓延した社会において、女性の⾝体をめぐる戦いを絵画作品の素材としている。

 Krzysztof Strzeleckiは、陶芸、写真、サイトスペシフィック・インスタレーションなど、様々なメディアで作品を制作しているアーティストだ。キリスト教の図像や古代の神話から影響のもと、⼈間と環境の関係を探求し、⾃然の偉⼤さと⼈間のかたちのもろさを対比させている。理想的なかたちに挑戦しつつ、不完全という予測不可能な美しさを受け入れるその作品は、頻繁にクィアカルチャーと関わり、LGBTQ+コミュニティに対する社会の反応や、それに伴う受容と偏⾒の問題を探っている。

 香港で⽣まれ育ったLokz Phoenixは、2016年にパリに移住してから芸術活動を開始した画家であり、陶芸家。自らのアイデンティティの⼀部である女性の⾝体と、自分をもっともよく表す視覚⾔語にインスピレーションを受けて制作を行う。女性らしさを漂わせる陶器や油絵には、⾒る⼈に女性の⾝体の美しさを理解するきっかけを提供したいという作家の願いが込められている。

 現在を祝う展覧会だという本展は、それぞれの世代で進歩的な姿勢を持つ4名のアーティストを迎え、⼈間の⾝体やアイデンティティ、ジェンダー、セクシュアリティを包含する作品を紹介する。