EXHIBITIONS

井上雅之 描くように造る

2022.06.11 - 08.28

井上雅之 H-221 2022 作家蔵 撮影=林雅之

井上雅之 Untitled 1983 作家蔵 撮影=林雅之

井上雅之 B-9110 1991 中長小西蔵

井上雅之 K-953 1995 作家蔵 撮影=林雅之

井上雅之 MU-022 2002 作家蔵 撮影=林雅之

 茨城県陶芸美術館では、企画展「井上雅之 描くように造る」が開催されている。

 1957年生まれの井上雅之は、大型の造形作品を中心に日本現代陶芸の第一線を走り続けてきた陶芸家。井上は、ろくろ成形後に割った破片を作品の一部に用いたり、ボルトで陶のパーツを組み立ててダイナミックな作品をつく出したりするなど、従来の常識にはまらない自由な発想で陶の可能性を大きく拡張した。

 井上は、2022年度に長きにわたり教鞭をとりつづけてきた多摩美術大学の教授を退官し、作家として新たな一歩を踏み出す。この節目に開催される本展は、作家にとって過去最大規模となる個展。初期から新作まで約70点を通じて、1980年代から現在までの40年間の歩みをたどり、作家のいまを紹介している。

 会場では、最大のもので幅16メートルにおよぶ大型作品の展示も。企画展示室をはじめ、ロビー、オープンギャラリー、屋外展示広場など、館内各所にわたって作品が展開され、井上の陶磁器作品65点に、デッサン、マケットを合わせた総数約70点が並ぶ。