EXHIBITIONS

オウ・シャオハン「東京夢遊」

2022.07.08 - 08.06

©︎ Wang XiaoHan

 CLEAR GALLERY TOKYOのビューイングルームでは、北京出身のアーティスト・Wang XiaoHan(オウ・シャオハン)による個展「東京夢遊」が開催されている。

 1994年生まれのシャオハンは、現在、東京を拠点に活動。自身を被写体とした写真作品を発表している。2012年に中央工芸美術学院付属高等学校を、17年にイタリアマチェラータ国立美術アカデミーイラストレーション科を卒業し、21年に東京藝術大学デザイン科描画研究室に入学。第4回画英雄フィルムフォトコンテスト優秀賞、第24回グラフィック「1_WALL」審査員奨励賞(いずれも2021年)などを受賞している。

 今回の「東京夢遊」は、アーティストにとって初の写真個展。キュレーターの金秋雨は本展へ、次のテキストを寄せている。

「故郷というのは、あまりにも身近すぎで、あまりにも変わりのない容器である。
詩というのは、水である。
水は様々な形態と温度がある。
時には焼けつくほど熱く、茫漠とした海のように全てを呑み込み、時には誰にもみられることのない一粒の涙、語られることもなく。
故郷から離れるということは、容器から離れるということと同じで、故郷の外でさまざまに変化することが初めて許される。これは一体夢なのか。

作家は水となり、東京という町で放浪する。『東京夢遊』は、この行為をさらに作家自身の『撮る』という複製行為により、写真の形で再現されたものである。この個人的な足跡は、またあなたの視線と重ねることで、何かの変化を期待する(キュレーター・金秋雨)」。