伊庭靖子 個展「外に内に染む」

　京都の千總ギャラリーは、伊庭靖子の個展「外に内に染む」を開催する。

　モチーフの光や空気を描くことで、そこにある質感を表してきた伊庭。初期のモチーフに近接した画面から、次第にモチーフとその周辺の空間、そして近年は風景へ対象が広がっている。

　本展は伊庭の作品制作における対象の広がりと、千總ギャラリーの2022年のコンセプトである「外と内」が共鳴し実現した。新作を中心に2点の風景画をはじめ、屋内のモチーフを描いた作品などを展示し、伊庭の絵画世界を紹介する。

　またアーティストの推薦人として作家・原田マハが展覧会のための解説文を寄稿。解説は会場および展覧会フライヤーにて掲載される。

　今回の会場となる千總ギャラリーは、1555年に創業した京友禅の老舗・千總が所蔵する作品を展覧するため、1989（平成元）年に開設。2022年より展示スペースを新たに加え、所蔵品を展示するギャラリー1、現代の作家の作品を扱うギャラリー2として、同一のコンセプトのもとに展覧会を開催してきた。パトロンとしてアートを支え、また生み出した歴史を背景に、現代に工芸とアート、伝統と創造、過去・現在・未来が交差する場として、美との出会いを提供していく。