EXHIBITIONS

日本工芸会陶芸部会50周年記念展

未来へつなぐ陶芸―伝統工芸のチカラ展

岡田泰 淡青釉鉢 2019 個人蔵

前田昭博 白瓷壺 2012 東京国立近代美術館蔵

渋谷英一 黒彩器-相- 2019 個人蔵

十五代 坂倉新兵衛 萩灰被四方平皿 2013 個人蔵

岡田裕 炎彩花器 2010 山口県立萩美術館・浦上記念館蔵

十三代 三輪休雪 エル キャピタン 2021 個人蔵

「日本工芸会陶芸部会50周年記念展 未来へつなぐ陶芸―伝統工芸のチカラ展」が、山口県立萩美術館・浦上記念館に巡回。日本工芸会陶芸部会50周年を記念した本展では、歴代の人間国宝作品をはじめ、窯業地ならではの素材と伝統を受け継いだ作家らによる作品、茶の湯のうつわなど、伝統工芸の技と美を紹介する。

 日本が誇る工芸技術「陶芸」は、時代とともに技法や表現が多様化し、現代まで著しく進化を遂げてきた。とりわけ昭和戦後期以降には、陶芸家の創作活動が活発化し、意欲的な作品が次々と発表されている。

 1950年、陶芸をはじめ、様々な分野の工芸技術の保存と活用を目的に、文化財保護法が施行され、その5年後の文化財保護法改定を機に、日本工芸会が発足。日本工芸会は重要無形文化財保持者(人間国宝)を中心に、各分野の伝統工芸作家、技術者らで組織され、「日本伝統工芸展」を中心に作品を発表してきた。そして1973年には、同会陶芸部所属の作家による「第1回新作陶芸展(陶芸部会展)」が開催され、現在に至る。

 本展は日本工芸会陶芸部会50周年を記念した展覧会であり、同会で活躍した作家の秀作とともに、その活動の歴史を振り返るもの。現代陶芸のいまに焦点を当て、陶芸部会所属作家を中心に、さらに会員以外の陶芸家の作品、そして未来を担う若手作家らの作品を含め、137名の作家による名品139点が一堂に会す。