EXHIBITIONS

美しき色、いにしへの裂

―〈ぎをん齋藤〉と〈染司よしおか〉の挑戦―

2022.07.02 - 07.31, 2022.08.02 - 08.28

乞巧奠(きこうでん) 染司よしおか蔵

摺箔老松屏風(すりはくおいまつびょうぶ)

唐花文錦(からはなもんにしき) 奈良時代 8世紀

吉岡幸雄氏

齋藤貞一郎氏

藍染と苅安染の繧繝(うんげん) 染司よしおか蔵

紅花染(べにばな) 染司よしおか蔵

麹塵(きくじん)染の衣裳 染司よしおか蔵

 京都の呉服専門店「ぎをん齋藤」七代目当主・齋藤貞一郎(1948〜2021)と、植物染の「染司 よしおか」五代目当主・吉岡幸雄(1946〜2019)。2人の手仕事を紹介する展覧会「美しき色、いにしへの裂 ―〈ぎをん齋藤〉と〈染司よしおか〉の挑戦―」が、細見美術館で開催される。

 齋藤貞一郎と吉岡幸雄は、互いに江戸時代より代々続く染織の家に生まれ、家業を継ぎながらも伝統の枠にとらわれることなく、それぞれのスタイルで美を追求してきた。

 細見美術館ではこれまでにも両者のコレクションや偉業を展観してきたが、本展では、熟練の職人とともに試行錯誤を繰り返してつくり上げた、いにしえの色の再現、憧れの技を昇華させた新たな表現と、その過程に焦点を当てる。

 出品作は染織の資料なども交えて展示。美しい色彩や素材へのこだわり、技の継承や職人の育成と、様々な想いをたどりながら、染織に挑み、染織に魅せられた2人の姿を紹介する。