EXHIBITIONS

狩野芳崖と四天王

近代日本画、もうひとつの水脈

2017.11.03 - 11.26, 2017.11.28 - 12.17

狩野芳崖 悲母観音(部分) 明治21年 東京藝術大学蔵 重要文化財 展示期間=12月2~17日

狩野芳崖 伏龍羅漢図 明治18年 福井県立美術館蔵 展示期間=11月28~12月17日

 近代日本画の原点と称えられる、記念碑的大作《悲母観音》を残した狩野芳崖(かの・ほうがい、1828~1888)。芳崖に師事した最後の弟子、岡倉秋水(1867~1950)、岡不崩(1869~1940)、高屋肖哲(1866~1945)、本多天城(1867~1946)は、次代の画壇を担う「四天王」として嘱望されていた。しかし、芳崖が東京美術学校(現・東京藝術大学)の開校直前に没し、岡倉天心に牽引された横山大観、菱田春草など、のちに日本美術院で活躍する気鋭の画家たちで画壇が占められると、彼らは中央画壇から遠ざかり、いまでは忘れ去られた存在となってしまった。

 そんな芳崖と四天王に光を当てた初めての展覧会となる本展。知られざる画業を新出作品や初紹介資料などを通じて多角的に辿るとともに、橋本雅邦をはじめとする近代日本画の基礎を築いた画家たちの代表作、さらには近代日本画の未来を切り開いていった大観、春草らの作品もあわせて約90点を展観する。

 また、会期の前期・後期で大幅な展示替えが行われる。