EXHIBITIONS

利部志穂「反復運動 エリヤの休息(The Statue for Suicides)」

2022.06.23 - 07.17

利部志穂 水平考- 僕は、空飛ぶ、夢をみる。ホシが、泪が、流れない。 (多摩美術大学彫刻棟ギャラリー、東京、2021)での展示風景

利部志穂 水平考- 僕は、空飛ぶ、夢をみる。ホシが、泪が、流れない。 (多摩美術大学彫刻棟ギャラリー、東京、2021)での展示風景

利部志穂 「DOMANI・明日展2021」(国立新美術館、東京、2021)での展示風景

利部志穂 「DOMANI・明日展2021」(国立新美術館、東京、2021)での展示風景

 gallery 21yo-jは、利部志穂(かがぶ・しほ)の個展「反復運動 エリヤの休息(The Statue for Suicides)」を開催する。

 利部は1981年神奈川県生まれ。2007年に多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了。文化庁在外派遣研修員として2016年からの2年間、イタリア・ミラノに滞在。自ら収集した廃棄品や不要となった生活用品、あるいは建築資材などを用い、独自の法則で再構築した彫刻作品を展開している。

 旧約聖書からタイトルをとった本展に寄せて、利部は以下のステイトメント(抜粋)を出している。なお会期中の6月26日に、利部とキュレーターの南雄介を招いたトークイベント、また7月10日にはパフォーマンスも予定している。

「旧約聖書に登場する様々な奇跡を起こした預言者エリヤ。神に深く愛され、神の最も近い存在の1人として描かれていた彼ですが、ある時、様々な仕事の苦難から自らの死を望んでいました。そこで少しの間、休息をとるように。神から告げられます。

人間の身体や、脳は、反復運動、周期運動の中で、短時間のインターバルを置くことで、その数十時間後の運動効率や、学習効果が格段に上がるとされています。

震災、COVID‑19、ウクライナ戦争や、昏迷が続く時代の中で。私が、目の前の、近くの人々、世界や、自分自身のために。今、一つの像を作るとしたら。何ができるだろうか。ひとときの休息をとることで、エリヤは死からはるか遠く離れて、最期は、竜巻となって、天へ登って行きました(利部志穂)」。