EXHIBITIONS

生誕110年

みんなのオノサト・トシノブ展

ベタ丸と色彩の無限のフィールド

2022.04.23 - 06.19

オノサト・トシノブ 作品 1959 大川美術館寄託作品

オノサト・トシノブ Work 1962 個人蔵

オノサト・トシノブ 紙ばり 1940 桐生市蔵(大川美術館寄託作品)

 大川美術館が企画展「生誕110年 みんなのオノサト・トシノブ展 ベタ丸と色彩の無限のフィールド」を開催している。

 オノサト・トシノブ(小野里利信、1912〜86)は、群馬県桐生市の地で制作を行い、抽象絵画の先駆者として活躍した画家。戦前より、抽象の道を歩み始めたオノサトは、絵画とは何かを問い、その可能性を絶えず探究し続けた。

 1950年代には、輪郭をもたない単色の円をひとつ、あるいは複数並べ、幾何学的なかたち、緊密な線描によって「ベタ丸」と呼ばれる作品世界を展開。独自の絵画様式を確立し、国際的にも高い評価を得た。以後、86年に没するまで、一貫して自らの方法で平面空間を思考、実践し続けた。

 カリスマ性をともなって桐生の若い芸術家たちに強い影響を与えてきたオノサト。同時にその作品は、桐生の多くの人びとに親しまれてきた。

 本展は、桐生市における10年ぶりの展覧会であり、画家の生誕110年を記念したもの。桐生市内を中心に、作品と資料を一堂に集め、オノサトの魅力を再考する。