EXHIBITIONS

内倉真一郎 個展「忘却の海」

2022.06.03 - 07.02

内倉真一郎 「忘却の海」シリーズより 2022 ©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「忘却の海」シリーズより 2022 ©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「忘却の海」シリーズより 2022 ©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「忘却の海」シリーズより 2022 ©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「忘却の海」シリーズより 2022 ©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「忘却の海」シリーズより 2022 ©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

 写真家・内倉真一郎の個展「忘却の海」がKANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYで開催されている。

 内倉は1981年宮崎県生まれ。日本写真映像専門学校(大阪)卒業後に独立し、現在は宮崎県にて活動。作品集に『私の肖像』(赤々舎刊、2020)のほか、2022年1月からの半年間に『Early works 1: Street』『Early works 2: Portrait』『佳子』『犬の戦士団』『十一月の星』『Collection』の全6タイトルをKANA KAWANISHI GALLERYより連続で刊行した。受賞歴に第41回キヤノン写真新世紀優秀賞(2018年澤田知子選)、第33回・34回・36回キヤノン写真新世紀佳作(2010年清水穰選、2011年大森克己選、2013年椹木野衣選)、第7回EMON AWARDグランプリ(2018)ほか多数。

 本展で紹介する「忘却の海」は、内倉の生まれ育った地であり、現在も活動拠点とする宮崎県延岡市の海辺に打ち棄てられたオブジェクトを太陽光の下で撮影したシリーズ。第41回キヤノン写真新世紀優秀賞受賞作、および公益社団法人 日本写真協会と東京都写真美術館が主催する「東京写真月間2022」の国内企画展に選出された「Collection」シリーズ(2018)を、さらに発展させた新作だ。

 内倉は新シリーズについて、おびただしい数のプラスチックや日用品、思いも寄らぬ残骸が打ち上げられた海辺を、ひたすら無心になりカメラを手に歩き回りながら制作したと語る。人間の営為の痕跡を淡々と俯瞰することで、時間軸を超越した畏怖さえ感じさせる、内倉の新たな真骨頂となる作品を会場で鑑賞してほしい。