EXHIBITIONS

八木恵梨 個展「LIFE, SAVE, AH~ #6」

2022.06.04 - 07.03

八木恵梨 個展「LIFE, SAVE, AH~ #6」メインイメージ

八木恵梨 Headdress_diagram_LIFE,SAVE,AH~ 2022

八木恵梨 I AM A GOOD GIRL_landscape 2021

八木恵梨 stop the sunset 2018

 Token Art Centerは、八木恵梨の個展「LIFE, SAVE, AH~ #6」を開催する。

 八木は1994年沖縄県宮古島市生まれ。2017年武蔵野美術大学油絵学科卒業、19年東京藝術大学大学院油画技法・材料第1研究室修了。主な個展に「LIFE, SAVE, AH~ #1」(四谷未確認スタジオ、東京、2018)、「I AM A GOOD GIRL(LIFE, SAVE, AH~ #2)」(Art Center Ongoing、東京、2019)など。現在、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程に在籍している。

 八木は個人の幻視や妄想、あるいはそれが深化していく様子を他者と共有する営みに興味を持ち、これまで自身が経験した幻視や妄想をドローイングや映像、インスタレーション、パフォーマンスなどで表現してきた。

 近年継続して取り組んでいる「LIFE, SAVE, AH~」シリーズは、八木が泥酔した際に見た幻の男性「ライフセイバー」をめぐる物語だ。当初、幻の男性を繰り返し描きその輪郭を探り、妄想的に発展させた物語を制作していたが、そのことを継続するうちに八木の興味は、幻の男性からそれに執着する自分自身へ、特定のイメージに依存する人間像へ移行した。そして「ライフセイバー」にアプローチする女性(八木の別人格という設定)を「スイムキャップ」と名づけ、この「LIFE, SAVE, AH~」シリーズを「ライフセイバー」と「スイムキャップ」の関係性をめぐる物語へと発展させた。

 本展「LIFE, SAVE, AH~ #6」は、これまでの2人の物語に加え、近年、八木が関心を持っている陰謀論、魔術、超常現象など、正史から外れた思想やそこから生まれる創造物がテーマとなる。「ライフセイバー」を信仰対象のように執着している「スイムキャップ」(八木自身)が、正史から外れた事実とは異なる(かもしれない)、あるいは存在しない(かもしれない)ことを盲信する人々に重ね合わされる。