財前謙 作品展「平仮名 ひらがな」

　書家・財前謙の作品展「平仮名 ひらがな」が銀座 蔦屋書店（店内インフォメーションカウンター前）で開催される。

　財前は1963年大分県生まれ。中学生の時に中国・唐時代の書家である欧陽詢（おうよう・じゅん）の「九成宮醴泉銘」に魅せられる。早稲田大学在学中に「独往の書家」と呼ばれる会津八一に出会い、「書道は自分で究めるものだ」と感じたという。以来、組織や団体に属することなく、ひとりで「書」の根源的な意味を問い続けている。

　スマートフォンが普及し、手で文字を書く機会が少なくなった現代において「書」とは何か。本展では、「書」の意味を問い続ける現代の書家の挑戦を取り上げる。

　本展において財前は探究の結実として、現代人も読むことのできる平仮名で古典をつづった新作16点を展示。今回の展示には、日本文化の重要な芸術のひとつでもある「書」の魅力を改めて感じられる場をつくりたいという、財前の想いが込められている。