EXHIBITIONS
山本和真「Banned Toys」
Ritsuki Fujisaki Galleryは、現代アーティスト・⼭本和真の初個展「Banned Toys」を開催する。
⼭本は1998年東京都⽣まれ。現在、東京藝術⼤学に在籍。インターネットの「ミーム」や映像コンテンツ、とりわけホラー映画の持つ「不気味さ」「薄気味悪さ」「居⼼地の悪さ」に惹かれ、嗜虐性と愛らしさを不穏なまま共存させた作品を制作している。その作品に描かれている図像の意味が容易に把捉できないスタイルは、⼭本が影響を公⾔しているイタリアのサンドロ・キアら「3C」と呼ばれる作家たちのトランス・アヴァングァルディアや、ドイツ新表現主義の作家ジグマー・ポルケを想起させる。
また幻想的な側⾯と、幼児の落書きのようなラフなタッチの側⾯とともに、北⽅ルネサンスの写実性が同居しているのも⼭本の作品の特徴のひとつ。モチーフの⾮現実性や、意図的に導⼊されている拙いタッチとは別に、リアリスティックな描写も写真的なダイナミズムを⽋き、どこか冷たく佇んでいる。
本展タイトルにある「Banned Toys」は、日本語では「有害玩具」として総称され、玩具として売り出されながら使用者の身体に対して有害性があるために販売を禁止、場合によっては所持することすら処罰の対象とされた商品を指す。意志を持って動き回り、互いにコミュニケーションをとることすらできる玩具たちを描いたアニメ映画『トイ・ストーリー』や、フランツ・カフカの短編『家父の気がかり』に登場する奇怪な存在「オドラデク」を参照しつつ、⼭本は、有害性によって禁じられた存在の魅力に新しい角度から光を当てる。
⼭本は1998年東京都⽣まれ。現在、東京藝術⼤学に在籍。インターネットの「ミーム」や映像コンテンツ、とりわけホラー映画の持つ「不気味さ」「薄気味悪さ」「居⼼地の悪さ」に惹かれ、嗜虐性と愛らしさを不穏なまま共存させた作品を制作している。その作品に描かれている図像の意味が容易に把捉できないスタイルは、⼭本が影響を公⾔しているイタリアのサンドロ・キアら「3C」と呼ばれる作家たちのトランス・アヴァングァルディアや、ドイツ新表現主義の作家ジグマー・ポルケを想起させる。
また幻想的な側⾯と、幼児の落書きのようなラフなタッチの側⾯とともに、北⽅ルネサンスの写実性が同居しているのも⼭本の作品の特徴のひとつ。モチーフの⾮現実性や、意図的に導⼊されている拙いタッチとは別に、リアリスティックな描写も写真的なダイナミズムを⽋き、どこか冷たく佇んでいる。
本展タイトルにある「Banned Toys」は、日本語では「有害玩具」として総称され、玩具として売り出されながら使用者の身体に対して有害性があるために販売を禁止、場合によっては所持することすら処罰の対象とされた商品を指す。意志を持って動き回り、互いにコミュニケーションをとることすらできる玩具たちを描いたアニメ映画『トイ・ストーリー』や、フランツ・カフカの短編『家父の気がかり』に登場する奇怪な存在「オドラデク」を参照しつつ、⼭本は、有害性によって禁じられた存在の魅力に新しい角度から光を当てる。



