EXHIBITIONS

松岡柚歩「ピースとホール」

haku kyoto
2022.05.27 - 06.13

松岡柚歩 outline(check#88) 2022

松岡柚歩 knit #07 2022

松岡柚歩 peel #01 2022

 haku kyotoでは、アーティスト・松岡柚歩による「ピースとホール」展を開催する。

 松岡は1996年兵庫県生まれ。2021年に京都芸術大学大学院修士課程芸術研究科美術工芸領域油画専攻を修了。主な受賞歴に、「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2021」Proactive賞、「シェル美術賞 2020」学生特別賞、「2018年度京都造形芸術大学卒業作品展」(2019)優秀賞がある。

 松岡は、絵具の発色や質感の可能性を探りながら、対照的な色や異なる素材が、パネルの上で支え合って生まれる新しい画面の面白さを追求。その作品は、下にチェックや編み込みのような柄があり、その上に色面を重ねることで生まれる多重のレイヤーで構成されている。

 パネルを平置きにして色をのせ、素材を重ねてつくることで、絵を描くというよりも立体物をつくっている感覚に近いと話す松岡。この制作方法によって作品の側面にまで絵具が垂れ、画面からのつながりがあることが、より立体感を強く感じさせる。

 本展では、いままでの作品のスタイルを踏襲しつつも、より大胆に色面で柄の部分を隠すような作品も発表。鮮やかな色彩の組み合わせや、「見える」と「見えない」部分などが交差する複雑な抽象画でありながら、それぞれの要素が混じり合い独特のリズムを持つ松岡の作品は、不思議と心地良く、じっくりと鑑賞することで、様々な表情を見せてくれるだろう。