EXHIBITIONS

大原美術館展Ⅱ

2017.04.22 - 06.11

岸田劉生 童女舞姿 1924 大原美術館蔵

小出楢重 Nの家族 1919 大原美術館蔵 重要文化財

 大原美術館は1930年、西洋美術を紹介する日本初の本格的美術館として岡山県倉敷市に開館した。創立者は倉敷の実業家・大原孫三郎(1880-1943)。そのコレクションの礎となったのは、岡山出身の洋画家・児島虎次郎(1881-1929)が、孫三郎の理解と支援を受け、1920年代前半にヨーロッパで収集した作品だ。

 本展では、1920年代を中心としたヨーロッパと日本の美術を紹介。当時、フランス、なかでもパリは画家にとって憧れの地であり、世界各国から芸術家が集っていた。日本からも、エコール・ド・パリの寵児と言われた藤田嗣治をはじめ、多くの画家が渡欧している。日本国内においても、新聞や雑誌などのメディアが発達し、さらに帰国した渡欧画家から同時代の最新情報が直接伝わるようになり、画壇に大きな影響を与えていった。

 大原美術館展が北海道で初開催されたのは2012年。2度目となる今回は、大原美術館コレクションの根幹ともいえる1920年代を中心に、50作家71点の珠玉の名品の数々を紹介する。