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西田潤

Jun Nishida

 西田潤は1977年大阪府生まれ、2000年京都精華大学美術学部(現芸術学部)造形学科陶芸分野を卒業。「絶」シリーズを代表作に発表し、長時間の高温焼成と焼き上げた造形を鑿(のみ)で破壊する独自の制作過程を経た、鮮烈な印象を持つ作品を手がける。主な受賞歴に、京都府文化賞(2004)、「国際現代陶芸コンクール」(ファエンツァ、イタリア)グランプリ(2003)、「第6回国際陶磁器展」美濃陶芸部門グランプリ(2002)、「第1回大韓民国世界陶磁ビエンナーレ」銅賞(2001)。インドネシア伝統の「斜めロクロ」の技法保存のプロジェクトに参画。現代陶芸を牽引する活躍が期待されるなか、2005年に夭折した。生前、「自然の創造性に人間の創造が加わったときにできる、独立した存在をつくりたい」(『西田潤作品集「絶」』、青幻舎、2006)と語っている。作品は、岐阜県現代陶芸美術館、和歌山県立近代美術館、財団法人世界陶磁器エキスポ(韓国)、ファエンツァ国際陶芸美術館(イタリア)、ミネアポリス美術館などに収蔵。ボストン美術館にはコレクションルームが展示されている。