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アルバート・ワトソン

Albert Watson

 アルバート・ワトソンは1942年スコットランド・エディンバラ生まれ。生まれつき片目に障害を持ちながら写真を習得し、ファッション、広告の分野で活躍。ミュージシャンのミック・ジャガーとヒョウを、多重露光を用いて撮影し重ねた作品をはじめ、アルフレッド・ヒッチコック、デヴィッド・ボウイ、スティーブ・ジョブスら著名人のポートレイトを手がけたことで知られる。雑誌『VOGUE』や『Harper's BAZAAR』、『Rolling Stone』などの表紙を数多く撮影。深みのあるモノクロの表現によって、被写体の生命力と美しさを引き出す。またポートレイトにとどまらず自身のアートワークも制作し、世界各地の美術館やギャラリーで個展を開催。2019年の「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」での日本初回顧展「Wild」(京都文化博物館 別館)では、坂本龍一のアルバム『BEAUTY』を飾ったポートレイトや風景写真が展示された。主な写真集に、デニス・ホッパーやダイアナ・ロスらセレブリティのポートレイトから、プラダやコムデギャルソン、ヨウジヤマモトのファッションフォト、静物写真まで、20年に及ぶ活動を集約した『Cyclops』(1994)、モロッコの砂漠や人々の暮らしを撮影した『Maroc』(1998)など。受賞歴に、グラミー賞やルーシー賞、アンディー賞などがある。