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高嶺格

Tadasu Takamine

 高嶺格は1968年鹿児島県生まれ。京都市立芸術大学工芸科漆工専攻卒業後、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー[IAMAS]修了。93年から4年間にわたって「ダムタイプ」のパフォーマーとして活動した。これまでの作品に、身体障害者とのコミュニケーションと性を題材とした映像作品《木村さん》(1998)、自身の恋人との関係からを起点に、在日韓国人をめぐる差別的な感情の問題にふれた《在日の恋人》(2003)、福島の原発事故の会話を舞台上で再現した「ジャパン・シンドローム」シリーズ(2011-)など、現代社会に潜む諸問題をテーマとしたパフォーマンス、映像、インスタレーションなどの多様な表現を展開してきた。また、アメリカ同時多発テロ事件後の、アメリカのアフガニスタン侵攻政策に対する批判を出発点とした、2トンに及ぶ粘土を使ったクレイアニメーション《God Bless America》(2002)を、第50回ヴェネチア・ビエンナーレに出品。主な個展に「在日の恋人」(NPO丹波マンガン記念館、2003)、「高嶺格:とおくてよくみえない」(横浜美術館ほか2ヶ所、2011)「高嶺格のクールジャパン」(水戸芸術館 現代美術ギャラリー、2012-13)。