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中川幸夫

Yukio Nakagawa

 中川幸夫は1918年香川県生まれ。1941年に華道家元池坊に属していた叔母のもとでいけばなを始める。戦後、作庭家の重森三玲の推挙により「いけばな芸術」で作品が紹介されると世間の注目を集めるが、白菜を丸ごと生けた作品「ブルース」について家元と衝突し、1951年に流派を去る。その後は流派に属さず、弟子も取らず、独自の花による表現を追求。98年にはカルティエ現代美術財団の企画展「Être nature」(フランス、パリ)に写真作品を出品。2002年「第2回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003」のプレイベントにて、舞踏家・大野一雄とのコラボレーション「天空散華 中川幸夫『花狂』」を披露。そのほかの主な個展に「第20回オマージュ瀧口修造 中川幸夫―献花オリーブ」(ザ・ギンザアートスペース、東京、2000)、「有隣荘・中川幸夫・大原美術館」(大原美術館有隣荘、岡山、2003)、「花人 中川幸夫の写真・ガラス・書―いのちのかたち」(宮城県美術館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川、2005)など。