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大野修

Shu Ohno

 大野修は1981年福岡県生まれ。九州産業大学で彫刻表現を学び、東京藝術大学の大学院を修了。在学中は、主に石を素材とした彫刻の研究に取り組む。アカデミックな造形と音楽からの影響を感じさせるものをモチーフとして構成し、現代における彫刻の在り方に揺さぶりをかけるような緊張感のある作品を制作。内面から沸き起こる「衝動」を重要な要素と捉え、廃材やコンクリートなど人工的な素材を用いながらも、決して軽薄でない「もの」としての強度を保った立体作品が特徴。2012年にニューヨークへ渡り、街で集めた不用品や安全のため切り倒された大木などを素材に制作し、現在のブリコラージュでの制作スタイルが構築された。15年、地元福岡に拠点を移し、実家の家業であるコンクリート製品工場の一角にスタジオを構える。20年の北九州での展示では重さ3tを超える規模のコンクリート製の作品を発表。