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増田敏也

Toshiya Masuda

 増田敏也は1977年大阪府生まれ。99年大阪芸術大学芸術学部工芸学科金属工芸コース卒業。二次元的なイメージを実在感のある陶芸で三次元的に表現している。カメラや電話、けん玉などがモチーフのドット絵を思わせる作品は、タタラと呼ばれる板状にした陶土から切り出された細かなパーツを積み重ねて削る、あるいは手びねりで全体を形成して削り出していくという地味な作業によってかたちづくられる。デジタルなモチーフをアナログで表現するギャップ、仮想と現実を行き来するような不思議な感覚が作品の魅力のひとつとなっている。主な受賞歴に、第7回国際陶磁器展美濃陶芸部門審査員特別賞(2005)、第26回⻑三賞陶芸展前衛部門⻑三賞(2003)など。作品は、ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(ロンドン)、アナドル大学美術館(トルコ)、兵庫陶芸美術館、増上寺(東京)などに収蔵。近年の個展に「記憶すくい」(現代美術 艸居、京都、2020)。