アートとインテリアの心地よい関係を提案する、アルフレックスジャパンによる企画「LIFE with ART project」。その最新回が、11月14日まで恵比寿・アルフレックス東京で開催されているアーティスト・町山耕太郎の作品展「きってぬいて」だ。
町山は1980年千葉県生まれ。東京都在住。2004に東京造形大学デザイン学科染専攻を卒業し、11年にはセツ・モードセミナー研究科を卒業した。20年と22年に東京、大阪、名古屋のアルフレックスで個展を開催し、昨年は韓国・ソウルのアートフェスティバル「ASYAAF 2022」にも参加した。
町山の作品は描く対象の要素を究極まで削ぎ落とし、シンプルかつ大胆な構図が特徴的だ。観る者の想像を膨らませるような面の構成、精密に計算されたようなバランスで響き合う色は、キャンバスの外にまで広がり、空間を楽しく彩る。
こうした独自のアプローチは、実在のモチーフをベースに人間が成長の過程で失う2次元の視覚を平面化するという。今回は、メイン作品群をもとに情報の変化(伝え方、伝わり方、そして受け取り方)を表現しており、切り抜かれた情報は意図せず、または意図的に伝わり、変化を経てまったく違うかたちで受け手に伝わるという思いが込められている。
シンプルでありながら、カラフルでパワフルな構図や色がある町山のアート。暮らしに寄り添い、豊かな気持ちを運んでくれるだろう。