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V&Aの「ガブリエル・シャネル ファッション・マニフェスト」で圧倒的なシャネルの世界へ

世界でもっとも大きな成功を収めているラグジュアリーブランドのひとつ、シャネル。その創始者であるガブリエル・シャネルの半世紀以上に渡る功績を振り返る「Gabrielle Chanel. Fashion Manifesto(ガブリエル・シャネル ファッション・マニフェスト)」が、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館で開催中だ。パリとロンドンの美術館・博物館の所蔵品を集結し、圧倒的な展示数を誇るファッションのエキシビションであるとともに、貴重な資料を展示しながら、長年議論が絶えなかった戦中の彼女のエピソードも包み隠さずに伝えているのが興味深い。また会期は来年2月25日までながらも、開催の数週間後にはすべてのチケットがソールドアウトになるなど、数多くの話題を振りまいている。

文=坂本みゆき

パリ本店を模したディスプレイ。晩年のデザインが並ぶ ©︎Victoria and Albert Museum, London

英仏の美術館所蔵品を一堂に展示

  ヴィクトリア&アルバート博物館(以下V&A)で開催中の「ガブリエル・シャネル ファッション・マニフェスト」は、ガブリエル・シャネル、通称ココ・シャネルのイギリスで初めての大回顧展だ。

 2020年秋から2021年春にかけてパリのガリエラ美術館で開催された同名のエキシビションをベースにしながら、V&Aの所蔵品などの60体のルックを含む100点以上のアイテムを新たに追加。その結果200体以上の衣服を一堂に集めた非常に大規模な展覧会となっている。

ガブリエル・シャネル。1937年、パリのカンボン通りの本店にて Roger Schall/Condé Nast/Shutterstock

 シャネルは当時の恋人であった資産家たちに資金を借りて(その後のビジネスの成功によって、この借金は早々に返済している)、1910年にパリのカンボン通り21番地にレディースの帽子店をオープン。その後高級リゾート地ドーヴィルにも出店し、衣服を扱うようになる。当時そこで売られていたジャージのセーラーカラーのブラウス、マリニエールでこのエキシビションはスタートする。

エキシビションのエントランス。正面にマリニエールが見える ©Victoria and Albert Museum

新しい時代にふさわしい、新たな服を提案

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