2つの会場で同時開催。カンボジアを代表するアーティスト、ソピアップ・ピッチが日本初の個展を開催

小山登美夫ギャラリー(六本木)と8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery(渋谷ヒカリエ)で、カンボジアを代表するアーティスト、ソピアップ・ピッチの日本で初めての個展「desire line」を同時開催する。会期は10月28日〜11月25日(小山登美夫ギャラリー)、10月27日〜11月20日(8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery)。

Sopheap Pich left: Miroiise 2017 wood, marble, rattan, bamboo, metal wire 260.0×36.0×6.5cm right: Moonstone 2017 wood, bamboo, steel wire 155.0×38.0×16.0cm  © Sopheap Pich Studio Courtesy of Tomio Koyama Gallery

 ソピアップ・ピッチは1971年カンボジア生まれ。90年からはマサチューセッツ大学アマースト校で医学を学んだが、ペインティングへの興味からファインアート専攻に転部、99年にシカゴ美術大学附属美術大学ペインティング専攻を修了した。メトロポリタン美術館での個展(2013、ニューヨーク)や第13回ドクメンタ(2012)への出展など、国際的に活動している作家の一人。また現在は、国立新美術館と森美術館の合同展「サンシャワー」展にも参加している。

Sopheap Pich Rang Phnom No. 11 2017 370.0×234.0×64.0cm rattan, metal wire © Sopheap Pich Studio

 ポルポト政権下の情勢不安により、79年以降は母国から離れていたピッチ。2002年に帰国し、再びカンボジアとのつながりを得てからは、植物や人間の解剖学に基づいた立体作品の制作を始めた。

Sopheap Pich Mirage 1 2017 161.0×131.0cm earth pigment, gum arabic on arches watercolor paper © Sopheap Pich Studio

 竹や蜜蝋などの地域に根ざした素材を用いた作品には、農村で生活するなかで抱いた、自然や手工芸への畏敬の念が影響しているという。

 本展では、第57回ヴェネチア・ビエンナーレ(2017)で展示したドローイング作品の発展形を含む、約12点の新作を発表。世界的アーティストによる日本初の個展に注目したい。

Sopheap Pich Arboretum 2015 200.0×250.0×10.0cm Bamboo, Rattan, metal wire © Sopheap Pich Studio

編集部

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