ほぼすべてが初出品。「KING&QUEEN展」にロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー所蔵作品約90点が来日

世界屈指の肖像専門美術館である「ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー」から、テューダー朝から現在のウィンザー朝まで、5つの王朝の貴重な肖像画・肖像写真などおよそ90点が来日。展覧会「ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー所蔵 KING& QUEEN展 ─名画で読み解く 英国王室物語─」が上野の森美術館で開催される。会期は10月10日〜2021年1月11日。

エリザベス1世 Queen Elizabeth I by Unknown English artist (ca.1588) (C)National Portrait Gallery

 1856年にオープンした、ロンドン中心部にある肖像専門美術館「ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー」。その所蔵作品約90点が来日する展覧会「ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー所蔵 KING& QUEEN展─名画で読み解く 英国王室物語─」が、上野の森美術館で開催される。会期は10月10日〜2021年1月11日。

ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー外観 (C) National Portrait Gallery
ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー内観 (C) National Portrait Gallery

 ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリーは、王侯貴族だけでなく、シェイクスピアの肖像画をはじめ、16世紀から現代に至るまでの絵画、彫刻、素描、写真、版画などを所蔵する美術館で、その所蔵総数は21万点におよぶ。

ヘンリー8世 King Henry VIII after Hans Holbein the Younger, probably 17th century(1536)  (C) National Portrait Gallery

 本展は、そのなかから、約500年にわたるテューダー朝から現在のウィンザー朝まで、5つの王朝に描かれた英国王室の肖像画を紹介するもの。

 出品作品に含まれるのは、英国王室の歴史を脈々と築き上げてきた人々だ。6人の妻を持ち絶対君主の名を欲しいままにしたヘンリー8世、“ブラッディ・メアリー”の異名をとったメアリー1世、最強国スペインの無敵艦隊を撃退、“国と結婚”し生涯未婚を通したことから“ヴァージン ・クイーン”と呼ばれたエリザベス1世、18歳から63年間治世した“ヨーロッパの祖母”ヴィクトリア女王、現在の王であるエリザベス2世、そして息子のチャールズ皇太子や孫のウィリアム王子、ヘンリー王子など。こうした肖像画を通して、英国王室の歴史をたどることができる。

​チャールズ1世の5人の子どもたち Five Children of King Charles I after Sir Anthony van Dyck,17th century(1637)  (C) National Portrait Gallery
​アン女王 Queen Anne by Sir Godfrey Kneller, Bt (ca. 1690) (C) National Portrait Gallery

 ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリーの外部への作品貸し出しは稀であり、今回の展覧会は貴重な機会と言えるだろう。

 なお本展は新型コロナウイルスの感染予防・拡散防止のため、会場内の人数を制限し、日時指定券の事前販売を導入する。

ヴィクトリア女王 Queen Victoria by Bertha Müller, after Heinrich von Angeli,1900(1899) (C) National Portrait Gallery
エリザベス2世 Queen Elizabeth II by Dorothy Wilding, hand-coloured by Beatrice Johnson (1952)(C) William Hustler and Georgina Hustler / National Portrait Gallery

編集部

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