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夏こそ「こわい」絵で涼みたい。日本美術に描かれた「こわさ」を探る

魑魅魍魎や妖(あやかし)、死者に亡者や幽霊は、日本美術でも多く描かれてきた。ここではそんな「こわい」モチーフを描いた作品を5点ピックアップ。怖ろしいけれどそれゆえに人々を魅了する作品は、各時代の「こわい」の感覚を伝えてくれる。その想いとともに、ひととき暑さを忘れてみたい。

文=坂本裕子

『九相図巻』より 鎌倉時代(14世紀) 九州国立博物館蔵 出典=ColBase(https://colbase.nich.go.jp/) 

 梅雨明け前から猛暑日の続く日本列島。海水浴に花火大会、朝顔市に夏祭り、納涼の楽しみは数あれど、ちょっと変わった趣向が肝だめしではないだろうか。魑魅魍魎(ちみもうりょう)や妖(あやかし)、死者に亡者や幽霊は、日本美術の歴史においても多く描かれてきた。こうした「こわい」絵を5点ピックアップして紹介したい。怖ろしいけれどそれゆえに人々を魅了する作品は、各時代の「こわい」の感覚を伝えてくれる。作品の裏側にある物語を知って、ひととき、暑さを忘れてみてはいかがだろう。

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