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棟方志功、三沢厚彦、日本画の系譜まで。この夏注目の展覧会をピックアップ(東日本編)

夏休みを利用して訪れたい、編集部が注目する展覧会を東京、東日本、西日本の3つにわけてピックアップ。ここでは東京を除く東日本で見ておきたい展覧会をまとめて紹介する。

「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画―横山大観、杉山寧から現代の作家まで」展示風景より、左から谷保玲奈《蒐荷》(2020)と吉澤舞子《エルピスの花冠》(2023)

伝説的版画家の軌跡。「生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」(青森県立美術館

棟方志功 飛神の柵 1968 棟方志功記念館

 1955年、第3回サンパウロ・ビエンナーレで版画部門の最高賞を受賞し、翌31年の第28回ヴェネチア・ビエンナーレでは国際版画大賞を受賞するなど、「世界のムナカタ」として国際的な評価を得た版画家・棟方志功(1903〜1975)。その全容をたどる大規模回顧展「生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」が青森県立美術館で9月24日まで開催されている。

 棟方の生誕120年を記念する本展は、棟方と富山、青森、東京の各地域の関わりを軸にした最大規模の回顧展。板画(自作木版画の呼称)、倭画(自作肉筆画の呼称)、油画など、様々な領域を横断しながら、本の装幀や挿絵、包装紙などの商業デザイン、映画・テレビ・ラジオ出演にいたるまで、時代特有の「メディア」を縦横無尽に駆け抜けた棟方の多岐にわたる活動を紹介する。

 ハイライトのひとつが、縦3メートルの巨大な屛風《幾利壽當頌耶蘇十二使徒屛風》(五島美術館蔵)だ。同作が展覧会に出品されるのは約60年ぶりのこと。また、ほとんど寺外で公開されることのなかった倭画の名作《華厳松》(躅飛山光徳寺蔵)は通常非公開の裏面とあわせて展⽰されている。

会期:2023年7月29日~9月24日
会場:青森県立美術館
住所:青森県青森市安田近野185
電話番号:017-783-3000
開館時間:9:30〜17:00(8月19日、9月23日〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし10月9日は開館)、10月10日
料金:一般 1800円  / 大学・高校生 1300円 / 中学生以下 無料

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