EXHIBITIONS

Novos Horizontes / 新しい展望 - Inside Brazil's Contemporary Art Scene Vol.1-

2022.03.10 - 04.23

ヴィック・ムニーズ Brazilian Jungle, after Rugendas REPRO 2019 © Vik Muniz Courtesy of nca | nichido contemporary

 開廊20周年を迎えるnca | nichido contemporary artは、八丁堀から六本木へ移転オープン。移転後最初の展覧会は、国際的に活躍するブラジル出身の5名のアーティストにフォーカスしたグループ展「Novos Horizontes / 新しい展望 - Inside Brazil's Contemporary Art Scene Vol.1-」を開催する。

 本展にはブラジルを代表するアーティストたち、ヴィック・ムニーズ 、マリア・ネポムセノ、オスジェメオス、エーベルチ・ソブラウ、ジャナイナ・チェッペが参加。5人の作品には歴史を横断しながら文化的風土、熱帯地方の触覚や音、熱などの感覚的な表現が多面的に織り込まれ、枠にとどまらない魅力にあふれている。

 1990年代初頭から、針金や砂糖、ダイヤモンド、ごみなどの様々な素材を用いて歴史的な報道写真や、美術史上の名画のイメージを再構築し写真で発表しているヴィック・ムニーズ。ブラジルの伝統工芸にインスピレーションを得て、カラフルな糸やビーズ、ユニークなセラミックフォーム、拾ったオブジェを組み合わせ、有機的な彫刻やインスタレーションを制作するマリア・ネポムセノ。ポルトガル語で「双子」を意味する、グスタボとオタビオ・パンドルフォ双子兄弟によるアーティストデュオのオスジェメオスは、ブラジルの伝統的、民族的、現代的な要素と、グラフィティやヒップホップ、音楽、夢、若者の文化を融合させ、壁画や絵画、彫刻、サイトスペシフィックインスタレーション、映像など多岐にわたって表現している。

 エーベルチ・ソブラウは、人々の日常生活に根差した行動や思考、行為をテーマに木版画、絵画、ドローイング、紙幣、人形など様々な媒体を用いて独自の言語を構築し、私たちが目にするも見過ごしてしまっていることや、ものを再認識させる。そしてジャナイナ・チェッペは、各地域に存在する神話や神秘的な存在、自身の体験をもとに、幻想と現実世界を行き来しながら絵画や写真、映像、立体など様々なメディアを用いて表現している。

 本展で5人はそれぞれ、近作および今回のために制作した新作を発表。なお今年はブラジル独立から200周年を迎え、その記念すべき展覧会として駐日ブラジル大使館協力のもとで開催する。