EXHIBITIONS

挑む浮世絵 国芳から芳年へ

2022.02.26 - 04.10

歌川国芳 通俗水滸伝豪傑百八人之一人 花和尚魯知深初名魯達 名古屋市博物館蔵(高木繁コレクション)

歌川国芳 朝比奈三郎鰐退治 名古屋市博物館蔵(高木繁コレクション)

落合芳幾 英名二十八衆句 佐野治郎左エ門 名古屋市博物館蔵(尾崎久弥コレクション)

歌川国芳 相馬の古内裏 名古屋市博物館蔵(高木繁コレクション)

月岡芳年 古今比女鑑 秋色 名古屋市博物館蔵(尾崎久弥コレクション)

月岡芳年 東名所墨田川梅若之古事 名古屋市博物館蔵(尾崎久弥コレクション)

 京都文化博物館で特別展「挑む浮世絵 国芳から芳年へ」が開催。幕末〜明治にユニークな浮世絵を展開した2人の絵師、歌川国芳と月岡芳年を中心に、その系譜を紹介する。

 歌川国芳(1797〜1861)は、旺盛な好奇心と柔軟な発想、豊かな表現力を武器として、武者絵や戯画に新機軸を打ち出し、幕末の浮世絵のさらなる活性化に貢献した浮世絵師。国芳を慕って多くの弟子が集まり、なかでも「最後の浮世絵師」と称される月岡芳年(1839〜92)は、国芳の奇想をよく受け継ぎながら、さらに和洋の融合を推し進めたとして、近年再び高く評されるようになってきた。

 本展では、国芳、芳年のほか、芳年とともに国芳門下の双璧とされた落合芳幾(1833〜1904)などにも注目。国芳が切り開いた様々な新生面を弟子たちがいかに継承、変化させていったのかを、約150点の作品と資料によって紹介する。

 なお本展は、名古屋市博物館が所蔵する浮世絵の二大コレクション、国文学者・尾崎久弥(1890〜1972)の幕末浮世絵を中心とする収集作品(尾崎久弥コレクション)と、医学者・高木繁(1881〜1946)の国芳武者絵が大半を占める収集作品(高木繁コレクション)の計2100タイトルほかより抜粋した、同館の所蔵品から構成される。