EXHIBITIONS

CIRCLE/SQUARE/STRIPE/WRAPPIN かたちづくる やく つつむ

みぞえ画廊東京店
2021.12.11 - 12.26

望月薫作品(中央3点)

安藤哲也が望月薫の欠けた作品をレザーで包んで、再生したコラボレーション作品(左端4点)

 みぞえ画廊東京店は、望月薫による展覧会「CIRCLE/SQUARE/STRIPE/WRAPPIN かたちづくる やく つつむ」を開催する。

 いま、柳宗悦(1889~1961)らが提唱した新しい美の概念「民衆的工芸(民藝)」が再び注目を集めている。望月薫がつくり出す造形作品群は、民藝とは直接関係はないが、陶芸という枠を超えた生活のなかの「美しい」造形作品として、今回、みぞえ画廊東京店で初めて紹介する。

 望月は1973年東京都生まれ。99年沖縄県立芸術大学デザイン工芸コース陶芸専攻卒業。2002年多治見市陶磁器意匠研究所修了。日本陶芸展(2005)、朝日現代クラフト展(2006)、日本クラフト展(2006)、神奈川県美術展(2006)、国際陶磁器フェスティバル美濃(2011)ほか展覧会に多数参加している。遺跡と言われる類いの建造物や発掘された祭器と、バウハウス以降の幾何学的デザイン、または民藝とインダストリアルデザイン、もしくはモランディの静物画と爆音のパンクロック、そんな相反する双方のイメージに影響を感じながら、ろくろでたちあげた土の回転体の魅力的な線やかたちや質感を追求し、簡素で力強い造形を念頭に仕事をしている。

 展覧会タイトルは、訳すと「円、角、縞、包」となり、サブタイトルに「かたちづくる やく つつむ」をつけた。望月の作品の特徴である「円(丸)」と「縞模様」、「黒と白」の対比を見せるとともに、「包(つつむ)」の展示では、近年、望月とコラボレーションしているレザーを使った作品を発表するアーティスト・安藤哲也が、日本の伝統技術である金継の考え方を再構築し、制作の過程で一部欠けてしまった割れや歪みのある作品をレザーで包み込むことで、傷や割れを新たな魅力として再生した作品を紹介する。

 また本展では、一部、 生活のなかで使える皿やボウルなども展示・販売予定だ。