EXHIBITIONS

九州洋画Ⅱ:大地の力–Black Spirytus

2021.09.18 - 12.12

田淵安一 蝕と大地 1956 北九州市立美術館蔵

青木繁 輪転 1903 石橋財団アーティゾン美術館蔵

海老原喜之助 燃える 1957 新潟県立近代美術館・万代島美術館蔵

田中千智 古墳の中で眠る人 2017 個人蔵

 久留米市美術館では、開館5周年記念展「九州洋画Ⅱ:大地の力–Black Spirytus」を開催している。

 明治の洋画界をリードした、黒田清輝や藤島武二ら多くの九州出身の画家たち。九州の油絵の展開はこれら画家たちを中心に、日本の美術史と重ね合わせて考えられてきたが、そのいっぽうで、福岡の八女で制作を続けた坂本繁二郎をはじめ、あえて地域にこだわり画業を追求した坂本善三や宇治山哲平など、固有の風土や文化をどこかに宿した表現が、私たちの心をとらえてきた。

 本展は、開館記念展「2016 ふたたび久留米からはじまる。九州洋画」に続く、「九州洋画」第2弾。黒田たち白馬会が、あえて距離をとった褐色や黒という色彩、あるいは、ざらざらとした土の触感を手がかりに、大地の持つ内発的なエネルギーを感じさせる作品から、豊かで力強い「九州洋画」の特長や、世代をこえたつながりをさぐる。

 出品作家は、青木繁、荒井龍男、池田龍雄、池田学、伊藤研之、伊東静尾、糸園和三郎、井上三綱、牛島憲之、宇治山哲平、内野秀美、瑛九、海老原喜之助、大塚耕二、岡田三郎助、尾花成春、風倉匠、片多徳郎、上川伸、菊畑茂久馬、北島浅一、黒田清輝、古賀耕児、古賀春江、児島善三郎、彭城貞徳、坂本善三、坂本繁二郎、佐藤敬、下川都一朗、鱸利彦、曽山幸彦、髙島野十郎、田崎廣助、田中千智、田淵安一、田部光子、築山節生、寺田政明、東郷青児、床次正精、中間冊夫、中村研一、野見山暁治、浜田知明、百武兼行、平岡春治、平野遼、藤島武二、俣野衛、松井富民夫、松田諦晶、三浦洋一、御厨純一、森山安英、山口長男、山口亮一、山下耕平、幸寿、吉井淳二、吉田博、吉村益信、和田英作。